2026.2.26
海外研修2026・台湾 ~建築・デザイン / 台中編~
前編では、台湾の食や文化に触れながら街の魅力をご紹介しました。
今回は「建築・デザイン」に焦点を当ててお届けします。
研修の最初に訪れたのは、台北市から新幹線で約1時間南下した街・台中です。
■ 台中緑美図 / SANAA
2025年12月に完成した、美術館と図書館が一体となった複合文化施設です。
設計は妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニット SANAA。
アプローチはピロティによって持ち上げられ、
公園へとゆるやかにつながる心地よい空間が広がります。
エントランスから入ると、まず目に飛び込んでくるのは巨大な水盤。
SANAAらしい自由曲線で描かれた水面が静かにゆらめいています。
外皮はメタルメッシュ
模型もメッシュ
複合する二つの機能は、それぞれ独立したキューブの中に収められています。
美術館のキューブと図書館のキューブは、
内外の随所に設けられたブリッジによって立体的に接続されていて
歩みを進めるうちに自然と回遊へと導かれる構成となっており、
散策そのものが楽しい体験となっています。
美術館エリア
図書館エリア
これまで世界各地のSANAA建築を訪れてきましたが、
いつも感じるのは「軽やかさ」と「かわいらしさ」。
SANAAチェア
土地の魅力を引き出しながら、
人々を楽しませる空間体験を提供してくれる建築でした。
■ 宮原眼科
眼科と言っても、実態はアイスクリームやチョコレートを楽しむことが出来るスイーツショップで
台中を訪れたら外せない観光スポットのひとつです。
店内は装飾で煌びやか
建物は日本統治時代に実際に眼科として使用されていた歴史的建築で、
その建物を保存・再生し、商業施設としてコンバージョンしたことから、
当時の名称のまま「宮原眼科」として親しまれています。
美味しそうなチョコレート・・・
あまりの人気ぶりで本館は大変混雑していたため、
私たちは別館へ移動しそこでアイスクリームをいただくことにしました。
別館もコンバージョンの形跡が
別館店内
メニューに悩む御一行
おいしかった・・・!
既存建築の記憶を受け継ぎながら新たな用途を重ねることで、
建物は都市の中で新しい役割を担っていました。
■ 亜洲大学附属現代美術館 / 安藤忠雄
亜洲大学のキャンパス内に建つ、幾何学的に構成された大学付属の美術館です。
装飾を排除し
コンクリートと空間そのもので構成された潔い建築です。
建物の随所に三角形をモチーフとした構成が見て取れます。
模型を見ると、その幾何学的な操作が
いかに象徴的に用いられているかがよくわかります。
■ 国立公共情報図書館 / 潘冀聯合建築師事務所
台湾初のデジタル図書館として整備された公共施設です。
水平に伸びる柔らかな曲線が重なり合い、
建物全体に軽やかな印象を与える流線形の外観が特徴的です。
知の拠点であると同時に、
周囲に広がる開かれたグリーンスペースは市民の居場所としても機能していました。
■ 国家歌劇院 / 伊東豊雄
ストッキングのような伸縮性のある布を点で接続し、上下に引っ張ることで生まれる空間。
この建築をスタディ模型で検討している映像を学生時代に見た記憶を思い出します。
実際に現地で体験したのは、曲面が連続するシェル構造の内部空間。
洞窟のような窪みから、くびれを抜け、開放的なホールへとつながる。
角のない空間の中で視線が滑らかに流れ、包み込まれるような感覚です。
あの実験的な発想が幾度もの検討を重ね、現実の建築として立ち上がり、
その内部を歩き空間を体験できたことは、非常に貴重な体験となりました。
そして、これほど複雑な空間構成を実現へと導いた技術力の高さにも改めて驚かされました。
最後に記念写真をパチリ
台中編はひとまずここまで。
まだまだご紹介したい建築があり、ボリュームが収まりきりませんでした。
海外研修2026・台湾 ~建築・デザイン / 台北編~ に続きます・・・!
KENT HOUSE 三本木