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2009.2.4

〜ケント・ハウスを支えるものとは〜

先日、前回内覧会をさせていただいたお宅のお引き渡しが無事に行われました。 引き渡しまでには、お客様とそれぞれの担当者がたくさんの関わりがあり、 その中で、和気あいあいとした空気に包まれながら、時には打ち解けあったり・・・ それでも、引き渡しというセレモニーは、お客様にとっても、私たちにとっても 背筋がピンと伸びるような特別な行事の一つです。 内覧会の当日には、ご自宅の評判や、私たちのことを気にかけて下さり 顔を出してくれるお客様も数多くいらっしゃいます。          s-116_20090202201646.jpg こちらのオーナー様もそのひとり。 たくさんの友人知人も駆けつけて、ちょっとしたお祭りムードで家の完成という 人生の特別なワンシーンに賑やかな歓声の華を添えていました。 短い夏の 凍てつく太陽の日差しのように限られたある一時期だけは、 己を失っていた自分に苦笑してしまうほど、寝ても覚めても家一色の時代が 多くの人の身に訪れるものなのです。 そう。。。家づくりは、恋の病と同じように一過性の病気のような症状をもたらすことが あります。 それほど魔力をもつのが、『家づくり』なのです。 ケント・ハウスのお客様にはそれぞれのタイプが異なります。 そして、その“恋”のスタイルも人それぞれ。 とにかくスタンダードなケントテイストをこよなく愛するばかりでなく、全ての建物を好意的に 純粋無垢に想い続けて下さっているピュアな情熱家 ケントのベースは愛しながらも、その人なりの価値観や人と違う個性を演出したいと考え、 もっとその先の未来をを貪欲に捜し求めたいと考えるアグレッシブな情熱家                                    s-095.jpg こちらのお客様はまさに後者のタイプ ご自身も、1級建築士の免許を持つことから、プロと同じ目線で、プランから細かい配置やおさめまで、 ケントカラー最大限に引き出しつつ、その中に新しいマイカラーを加えて世界でたった一つの住まいを完成させました。 s-069_20090202201607.jpg こちらのお客様が考え抜かれた点は、『いかにシンプルに見せるか』 “シンプル”にこだわるというのは、一見とても簡単なことのように感じますが、実はその逆。 それは、引き算の発想だから。 モノを足していくのは簡単ですが、引き算をするのは色々な意味で勇気が要ります。 知り合いのあるメークさんの話。 「足し算のメークは基本的に欠点を隠していけば良いから とても楽なのだけれど、 引き算のメークは大胆さと繊細さを持って挑まなくてはならない。  つまり、引き算のメークの成功カギは素材の良さにかかっているからごまかすことが難しい」と。。。 素材とはメークの場合はその人がもつ顔、雰囲気、素肌などのことを言っていますが、 建物も同じで、例えば家具などでいえば、施工や質感、塗装や、仕上げの細かい配慮、などなど トータルで感性に訴える力を要します。 多くの人は欠点をカバーするために、そこを覆い隠すことに必死になりがちですが、 意識を変えると、美への価値観がきっと変わります。 インパクトで勝負することとは違い、素材の良さとセンスだけで表現した完成度の高いシンプルには、 人はなぜか無抵抗になってしまうのです。 それは、シンプルな空間から、凛とした強さや奥ゆかしさが生まれ、思わず平伏してしまうほどの 圧倒的な存在感が備わるから。 要するに、素材勝負の着飾らない美しさには、人は最も弱いのです。 。。。ということは、シンプルとは、究極の自己主張だと言っても過言ではありません。             s-093_20090202201704.jpg さて、先ほどの話に戻ると、パッシブな情熱家さんも、アグレッシブな情熱家さんも、 どちらのタイプもケント・ハウスにとっては無くてはならない大切なお客様。 純粋な気持ちで好意や信頼を寄せられると、やはりその思いを裏切らないように、 必死になって頑張ってしまうもの。 熱いハートにこたえるために、私たちはいつも“カッコよく”ありたいと願いながら 日夜努力できるのは、やっぱりその羨望の眼差しを『仕事』に代えて きっちりお返しできるだけの“愛”をもらっているから。 ピュアな信頼は、お客様が持つ、何より最強の武器です。 そして、ケント・ハウスの進化を別な角度から支えてくれるアグレッシブな 情熱家のお客様からは、進化のヒントや刺激をたくさん受けながら、 その勢いに負けないように、わたしたちも腕を磨き、そのパワーだけではなく 新しいことへの勇気や冒険心もたくさん頂いているのです。 今日のケント・ハウスがあるのは、“極限を目指すこと”を恐れない 伝説のパイオニアたちが大きく貢献しくれているおかげだという事は言うまでもありません。